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栗栖増人来兵衛日乗

いろいろやりすぎて収拾のつかない栗栖増人来兵衛の好き勝手な日記
橋本治「『みんな』の時代」~朝日新聞9/28朝刊記事
9/28(金)の朝日新聞には「『みんな』の時代」という橋本治さんの寄稿も載っている。
橋本治「『みんな』の時代」~朝日新聞9/28朝刊記事_e0181546_10522019.jpg
冒頭のロンドンオリンピックメダリストたちの銀座パレードに対する見物客たちの熱狂具合について、メダリストたちが「国民のヒーロー」ではなく「みんなのヒーロー」だったから、という指摘にはピンとこないところがある。批判とかではなく、個人的にはどちらにも実感がないということですけれど。

手短かに纏めるのは難しいけれど、自分なりの纏めとすれば次のようになるのか。ちなみにこの場合の「みんな」は「みんなの党」という政党を意味しているわけではありません。

日本人の中に「国民」という括りが弱くなってきている。
「みんなの中の一人」という意識が強くなってきている。
「みんな」の時代ということを踏まえて、
「みんな」自身も政治家等も頭を使っていかなければならない。


橋本治さんの文の一部を抜き書きして、参考にしておきます。

「国民」という括りが、日本人の中から遠くなっているように思う。

いつの間にか日本人が「自分たちは日本国の国民だ」という考えをしなくなっていることである。

「みんな」の結集は、ワンテーマでしか起こらない。それ以上のテーマがあったら内輪揉めが起こる。

東日本大震災の被災現場で大きな力になったのは、ボランティアという名の「みんな」で、日本人はそういう「みんな」を結成できるところまで成熟した。

「みんな」というのは横並びの関係なのだ。だから、上に立つリーダーが力を持ってしまうと、「みんな」という集団にも亀裂が生まれてしまう。

リーダーに必要なのは決断力と、同時に「みんなの声を拾い上げる力」で、それは「みんなと喧嘩をしても平気な信念を持つ」である。

大震災以降、いろいろな文章を読む中で、個人的には村上春樹、高橋源一郎、橋本治三氏のものが心の奥まで響いてくる。寄って立つところが明確であると、時代の流れを、流れの内外から見られるということなのか。ここ20年以上、小説をほとんど読まなくなっていますが、また読みたくなってきました。
# by kurijin-nichijo | 2012-10-05 11:30 | 時事
村上春樹「魂の行き来する道筋」~朝日新聞9月28日朝刊の記事
村上春樹さんが昨日の朝日新聞朝刊に「魂の行き来する道筋」という領土問題に関する文章を寄稿。昨日の朝の時点では、朝日新聞WEB番で全文読めたのだが、今は不可になっている。一部を紹介してみます。
村上春樹「魂の行き来する道筋」~朝日新聞9月28日朝刊の記事_e0181546_14533051.jpg

国境線というものが存在する以上、残念ながら(というべきだろう)領土問題は避けて通れないイシューである。しかしそれは実務的に解決可能な案件であるはずだし、また実務的に解決可能な案件でなくてはならないと考えている。領土問題が実務課題であることを超えて、「国民感情」の領域に踏み込んでくると、それは往々にして出口のない、危険な状況を出現させることになる。それは安酒の酔いに似ている。安酒はほんの数杯で人を酔っ払わせ、頭に血を上らせる。人々の声は大きくなり、その行動は粗暴になる。論理は単純化され、自己反復的になる。しかし賑やかに騒いだあと、夜が明けてみれば、あとに残るのはいやな頭痛だけだ。

そして「そのような安酒を気前よく振る舞い、騒ぎを煽るタイプの政治家や論客に対して、我々は注意深くならなくてはならない。」と書いています。

今朝の日テレ「ウェークアップ!ぷらす」を見ていても、元中国大使の「棚上げしておくべき」的な考えには、それは外務省的考えと否定的なニュアンスを被せ、現状どう動けば解決の方向に動くのかという言葉を引き出そうとする。

これほどの問題にまで大きくしてしまったきっかけを作った都知事、都の購入にしておけば問題なかったなどと発言する副知事の責任を問うこともなく、結論の出ないメッセージを吐き続けている。誰が考えても、日中両国から全く異論の出ない、即解決可能な案などあるわけがない。それを前提として、時間の流れの中で解決策を探っていくしかないことは自明の理であろう。
# by kurijin-nichijo | 2012-09-29 15:34 | 時事
奈良で出逢った花たち
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喜光寺の蓮。もう二つ、白蓮と紅蓮。

奈良で出逢った花たち_e0181546_9523649.jpg奈良で出逢った花たち_e0181546_9525689.jpg


奈良で出逢った花たち_e0181546_9562381.jpg尼ヶ辻駅近くのホテルの泊まったが、22時頃には咲きそうと言うので行ってみたら、月下美人、見事に咲いてました。奈良で出逢った花たち_e0181546_9573734.jpg
とっても形のいい綺麗な花ですが、接写してみたら白い「魔の手」が伸びてきてるようで、若干おぞましいですね(笑)。

奈良で出逢った花たち_e0181546_1011553.jpgこれは室生寺の山門越しの写真。花はよくわかりませんが、感じからすると百日紅でしょうか。

以上、奈良花日記でした。
# by kurijin-nichijo | 2012-09-19 10:03 | 旅日記
喜光寺
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20代の後半は毎年奈良に行っていた。宿は明日香の民宿。そこをベースにあちこち動いた。宿で知り合った方に「試みの大仏殿」と言われる堂があると教えてもらった。それが喜光寺。上の写真は南大門の屋根を入れて、面白い形の雲を撮ってみた。その時は感じなかったけれど、今見ると龍のようにも見えないではないですね。

喜光寺_e0181546_18315713.jpg今回は2度目の拝観。もう30年振りくらいか。以前は南大門はなかったと思う。立派なのが建ってた。色から見ても新しそうだ。まわりに遮るものがないのでバッチシ撮れる。この日はほんとに雲の様子が面白かったです。




喜光寺_e0181546_18321938.jpg喜光寺_e0181546_18535898.jpg

喜光寺_e0181546_18575110.jpg「試みの大仏殿」の謂れは、東大寺大仏殿の丁度三分の二の大きさで造られているという話。ただお寺の案内には具体的な縮尺は書かれてなかった。それから室町時代辺りの再建だそうです。喜光寺本堂と東大寺大仏殿の写真を並べてみました。確かに基本的なデザインは一緒のようですね。

本堂越しの雲の様子をもう一つ載せておきます。

とまったホテルに荷物を預かってもらおうとしたら200円也と言う。金額の問題ではなく、預かりたくないという意志を感じて、かえって不安なので荷物を持って移動。

この辺りは菅原道真の一族の本拠地だったとかで、菅原神社(天満宮)が有ったので参拝。西大寺を、これまた何十年振りに覗いて、大和西大寺駅から京都に向かいました。
# by kurijin-nichijo | 2012-09-18 19:06 | 旅日記
三輪山に登る
三輪山に登る_e0181546_1082110.jpg三輪山に登る_e0181546_108446.jpg
9/8(土)、三輪山登頂を目指す。朝はまだ晴れ間が見えていたが、予報でははっきりしなさそうなのでコンビニで雨合羽を購入。奈良駅から電車に乗る頃には雲が多くなり、動き出してからは雨もぱらつき始める。三輪駅に近づいても三輪山山頂は見えない。雨中の登山を覚悟。

写真左の大神神社に参拝して、登山入口の狭井神社へ(写真右)。

三輪山に登る_e0181546_10264938.jpg左の写真は登山口。ここからは写真撮影禁止です。途中、いくつかの磐座、神社を経由して(と言っても一本道だけど)山頂まで50分。山頂からは大和盆地が一望できるのかと思ったら、全く展望ききませんでした。

山頂の磐座に参拝して元の道を戻る。結局は雨の心配はなし。参拝口が近づいたとき、ふと閃くものが。参拝者が首にかける襷。
三輪山に登る_e0181546_10404275.jpg
番号が振ってあるけれど、私のはそれが「1-38」。「38」なら「みわ」。なるほどこれなら雨は降らないわ、と一人納得しました。もっとも、雨は降らなかったけれど、体中から出た汗で上も下もびっしょり。ほぼずぶ濡れ状態でした。

ナンバ歩きを身に着けようと奮闘中ですが、なかなか身に着かないものの、最近は上りに強くなったとあちこちで大言壮語。が、今回はけっこうきつかったです。まあ、筋肉痛とかはありませんでしたけど。結局、下りは40分ほど。山頂での一休みも入れて、往復95分ほどでした。
# by kurijin-nichijo | 2012-09-17 10:49 | 旅日記


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