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栗栖増人来兵衛日乗

いろいろやりすぎて収拾のつかない栗栖増人来兵衛の好き勝手な日記
国歌と国旗
国歌と国旗_e0181546_1748867.jpgTwitterで糸井重里さんがこんなつぶやきをリツィートしてた。

「国旗と国歌」24・『国旗」や「国歌」が重要なのではない。それが象徴するものがなになのかを考えることが大切なのだとぼくは思う。

その通りだとは思うけれど、脈絡が分からないので元のつぶやきを当たってみたら、作家の高橋源一郎さん(@takagengen)の連続ツイートだった。「自民党が『国旗損壊罪』提出へ 君が代替え歌に刑事罰検討」というニュースに対する氏の考えを述べている。

もう直き氏が直面しそうなのは、ご自分のお子さんの入学式で国旗掲揚と「君が代」斉唱があるとしたら、どうすればいいのか、ということ。これに関しては態度ははっきりしているという。

この問題に関して、ある意味で、ぼくの考えは決まっている。「君が代」については、どのように解釈しても「天皇家の御代」が続くことを祈った歌詞なので、それを歌う気にはなれない。国旗については、それがどのような旗であれ、旗に頭を垂れる趣味は、ぼくにはない。以上だ。

そして、自分自身は愛国的(というより愛郷的)な人間であり、日本の永い歴史と文化、とくに言語文化に深い愛着と崇拝の感情を持っている、ということを踏まえた上で、次のように言われる。

だからこそ、たかだか百数十年の「歴史」しかなく、しかも、一部の人々によって恣意的に作られた国旗や国歌には異和を感じざるをえないのだ。もちろん、国旗を国歌が好きな人はいくらでも大事にすればいい。ぼくは興味がないので放っておいてほしいだけだ。

これを読んで、私自身ホッとしたところがある。
自分は日本人であり、日本が大好きである。オリンピックがあれば日本選手を応援するし、サッカー・ワールドカップがあれば、日本チームの勝敗に一喜一憂する。フィギュアスケートだって、キム・ヨナちゃんも好きだけれど、真央ちゃんの金メダルを祈る。

だけれどもこれを「愛国心」と言われると拒否する。自分は日本人であり、日本に住んでいるのだから、という範囲でしかない。今の所外国人に親しい人はいないけれど、その人がなんかのスポーツで日本選手の対抗馬だったら、その親しさ加減では外国人を応援するかもしれない。それが当たり前の事と思う。

だから私も国旗拝礼とか国歌斉唱を強制されたくない。国旗のデザインそのものは実は大好きなほう。若い頃は反発もしていたけど、今は「旗」としては許容できるようになった。最近は「天皇家とはなにか」という思いも実はあるのだけれど、国歌は歌う気はない。

以前1年だけ息子の中学のPTA会長を務めたことがある。流れで逃げられなくなってしまったのだけれど。前任が同級生で、入学式の時の諸注意を直前にしてくれた。礼服着用と聞いて慌てたりもしたが、祝辞で壇上に上がったら国旗に一礼と言われて、拒否。

やむなく登壇した時に国旗を「見つめる」だけにした。あとで息子に国旗に礼もしないと指摘されたけど、オレは絶対にそんなことはしない、と断言。国歌斉唱も起立だけして、歌わなかった。そのレベルで問題になるなら、即辞任も考えていた、望んでなったわけじゃないし。

高橋源一郎氏はこう言っている。

ぼくは、こどもたちの前では(というか、それ以外の場所で、そんな目に会うことはないはずだから)、起立もせず、「君が代」も歌わない。そして、理由を訊ねられたら、ゆっくりと話したい。

起立はしちゃったけど、子どもたちには私もそう有りたいと思う。残念ながら、私の場合は感情が先走ってしまいそうですけど。

ぼくが愛情と敬意と忠誠を感じるのは、「国」のサイズではない。それは、個人であり、個人の作った作品であり、家族や、少数の親密な共同体であ利、あるいは、「国」よりも遥かにおおきなサイズの共同体、その歴史やことばだ。それはぼくの考えの根元にあって揺るがない。

基本的に同意する。私自身は、国旗や国歌がなくったて、さらには日本政府がなくなったったとしたって、あくまで現世では日本人である。象徴的な「物」に過ぎない国旗に頭を下げるのが当たり前になってしまうと、国旗を持った「人間」がさぁ頭を下げろ、と言ってくるようになる。そんな時代には戻ってもいけない、してもならない。

高橋源一郎さんの連続ツイート、いい文を読ませていただきました。
by kurijin-nichijo | 2011-03-03 18:48 | 時事
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