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栗栖増人来兵衛日乗

いろいろやりすぎて収拾のつかない栗栖増人来兵衛の好き勝手な日記
為政者がなめられるということ
尖閣ビデオの流失問題。こんな画像を手元に持っている人間は多くはいない。したがって情報源は同定されやすい。にも拘らずやってしまう。ここにある危機というのは、もう国民が為政者を信じていない、というよりはもうなめ切っているということにあるのではないか。

今回の事態には流出に賛否両論あるという。一方的に賛成か反対かに偏ることはほとんどありえないから、当たり前のこと。これを「正義の行為」等と言う人もいるようだが、「正義」という言葉が政治で使われ始めるととても危険。「正義」というのは大切なことではあるけれど、往々にして立場によって「正義」というのは異なってしまう。アフガンを見よ、イラクを見よ。「正義」のために始められた戦争は、今でも「正義」であり続けているのか。自分に都合の良い情報を「正義」としてしまう傾向はどこにでもある。

今回のビデオはなぜ公開しないのかという疑念も強かったため、流出自体をこっぴどく非難する論調は多くないようだ。だがこれを認めるということは、他の重要情報の漏洩がいつ起きても不思議はないということに繋がり、それぞれの事態に賛否両論がでるということでもある。もちろん内部告発の問題も有るので絶対的に非難しなければいけない問題でもないことは留保しておく。「警視庁公安部外事3課資料流出」が既に明らかになっているが、その他にも様々な資料が今後流失してしまう前触れにならなければ、と懸念する。

諸外国からもなめられ、国民からも舐められてしまった為政者(与党だけを言っているわけではない)しか持たない国の情けなさ。そしてそれを選択しているのが他ならぬ自分たちであると認めざるを得ない哀しさ。まさに「憂国」という、場合によっては怖い時代に入ってきたと感じる今日この頃。
by kurijin-nichijo | 2010-11-05 14:30 | 時事
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